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雑学さつまいも


さつまいもの起源と広がり

さつまいもはメキシコからペルーあたり中南米を起源としています。広がった経路は南太平洋、ヨーロッパ、アジア、アフリカの順と推定されています。
日本へは、1600年代以降、中国や沖縄などから様々な経路を通って伝えられました。呼称から入ってきた先が推定されます。「カライモ」はカラ(唐)が海外を意味することから明確な地域はわかりませんが、「リュウキュウイモ」と呼ばれる場合は沖縄から、「サツマイモ」と呼ばれる場合は鹿児島から伝えれれたと考えられます。


沖縄への伝来

沖縄への伝来は、1605年の琉球時代、
野国總管が中国福建省から郷里の北谷間切の野国村に持ち帰ったのが定説とされます。那覇の垣花儀間村の地頭、儀間眞常が野国總管からさつまいもの苗をもらいうけ、水から試作し、増殖・普及させたと伝えられます。凶作でも餓死を免れたことから、さつまいもの威力を再認識し力を入れて広められました。


鹿児島への伝来

1698年、
種子島久基尚貞王に依頼してさつまいもを取り寄せ、家老の西村権右衛門時乗にその普及を命じました。時乗は篤農の休左衛門にさつまいもの試作を命じ、栽培に成功させました。のち、西之表市に「日本甘蔗栽培初地之碑」を建てて、久基、時乗、休左衛門の3人をさつまいも導入の恩人として顕彰しています。

山川で貧農に生まれた
利右衛門は船乗りになり、1705年琉球から荒れ地でも育つさつまいもを持ち帰ってきました。火山灰や軽石に被われ地力の乏しい開聞山麓一帯にさつまいも栽培が広がり、薩摩国各地に重要作物として普及しました。


日本各地への普及

伊予国大三島瀬戸村の
下見吉十郎は1711年、諸国社寺巡礼の旅に出た際に立ち寄った薩摩の伊集院村でさつまいもを入手し、国禁を犯して郷里に持ち帰ったといわれる。このさつまいもは大きな威力を発揮し、瀬戸内海を中心に百万人の餓死者を出したとされる1732年の大飢饉でも、大三島周辺では一人の餓死者も出なかったと伝えられます。

井戸正明は石見・大森銀山の代官に任命され、薩摩の僧から救荒作物としてすぐれたさつまいものことを聞き、1731年幕府を通じて正式に薩摩から種イモを導入しました。石見一帯で広く栽培されたさつまいもは多くの農民を救うことになりました。

青木昆陽は1733年、さつまいもが救荒作物としてすぐれた性質をもっていることを「蕃藷考」にまとめて徳川吉宗に提出しました。翌年、吉宗は昆陽を薩摩芋御用掛に命じてさつまいもの栽培を命じました。薩摩から江戸へ移入されたさつまいもは小石川薬園、下総国、上総国で試作・増殖されました。江戸周辺はもとより伊豆七島、佐渡などの離島にも普及が図られ各地に広まりました。



さつまいもの調理法

ご家庭でさつまいもを調理する場合、蒸す、焼く、揚げる、煮る、電子レンジ調理などがあります。それぞれの舌触り、風味を楽しめる調理法についてご説明していきます。なお、調理するにあたっていくつかの注意点があります。
①水にさらしてあくをぬきます。酸化酵素やヤラピンの作用で褐色や黒く色が変わるのを防ぎます。
②きれいな色に仕上げるためには、皮を厚めにむき、水にさらせばできます。
③重層やベーキングパウダー入りのてんぷらの衣は、クロロゲン酸の変化で緑色になります。
④レモン汁を使用したり、オレンジ煮にすると色よく仕上がります。


「蒸す」調理法

蒸し器内を高温の水蒸気で満たして、食品を水蒸気で包んで加熱し調理する方法です。水蒸気は水に比べて、比熱、熱伝導率が小さいため「煮る」「揚げる」より穏やかな加熱法です。食品に水滴が落ちる時わずかに水溶性ビタミンやミネラル類、脂質が失われます。
ゆっくり加熱されるため、でんぷんが糊化され、アミラーゼにより糖化され甘くなりやすくなります。また、食品が固定され動くことがないため、さまざまな形への加工が可能で煮崩れが少なく仕上げることができます。


「焼く」調理法

150~250℃の温度で加熱するため、食品の表面から脱水と味の濃縮が起こり乾燥していく調理法。表面のこげはおいしさを感じます。焼き芋やスイーツポテトなどがありますが、焼き芋はさつまいもが70℃前後で糖化するため小石などをオーブン鍋に入れてさつまいもに直接高温が当たらないように長時間焼くようにすれば、甘い焼き芋ができます。


「揚げる」調理法

150~200℃の油の中で加熱して調理する方法。表面の加熱は早くなりますが、中心部まで加熱されるには時間がかかります。揚げるだけでは甘くならない場合もあります。
調理方法としては、さつまいもを輪切りにしてそのまま油で揚げる、または衣をつけて揚げる、さつまいもを千切りにしてかき揚げにして揚げる、などがあります。


「煮る」調理法

100℃以下の煮汁で食品を加熱し、高温の水の対流で食品に熱が伝わります。水から徐々に温まって高温になるまでの時間が短いため糖化があまり進まずあまり甘くなりません。また、水溶性ビタミン、遊離アミノ酸、ミネラル類が汁中に溶出するため、栄養素が失われてしまいます。


「電子レンジ」調理法

食品にある水分があれば100℃で食品自身が発熱し加熱されて調理されます。食品内の水分子にマイクロ波を照射すると、水分子が回転振動し水分子間の摩擦熱が発生するのを利用したものです。シリコン製の蓋つき器を使用したり、ラップを掛けて食品からの水分蒸発を防いだり利用して調理します。
水分子の回転振動が激しいため100℃になりやすく、でんぷんの糖化にかかる時間が極めて短く甘くなりにくいのが欠点です。




参考:鹿児島県農政部「さつまいも小事典」、財団法人いも類振興会「さつまいも事典」全国農村教育協会刊